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セブンスターのジャン・ギャバン(エッ?)

愛煙家の居場所は狭まるばかり。屋内でも屋外でも喫煙場所を探すのに一苦労である。成田ではワンフロアーに1ヵ所、東京地裁ではロビーと限定階のみ、都庁に至ってはガラス張りでさらし者扱いの喫茶店とわかりづらい職員休憩室だけ、客先でも喫煙室は隔離され、新幹線まで喫煙車両廃止、路上では取締りがあり、まるで犯罪行為かの迫害を受けている。よって当社は全館喫煙OKです。

16歳の夏、缶ピースを吸い始めて以来、食事や風呂や歯磨き以上に、煙草は私の生活必需品となった。お茶の水橋スクランブル交差点角の煙草屋で、何種類もの洋もくを買って試した。こだわりの逸品を見つけるにはあまりに若すぎたが、ある日ゴロワーズと出逢った。名画座通いをしていた私が、フランス映画『望郷』を観た頃だった。やたら男くさく、短くなった両切りのゴロワーズを咥えていたジャン・ギャバン。ちょうどその年、かまやつひろしが『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』をブレークさせた。
“そうさジャン・ギャバンがシネマの中で吸ってるやつさ、短くなるまで奴は吸うのさ、何かに凝らなくては駄目だ、狂ったように凝れば凝るほど、幸せな道を歩いているだろう”(ムッシュ最高)・・・「これぞ探していたこだわり」と少年心に確信したはずなのに、何故かセブンスターと30年の付き合い。
“ある時何事にも感動しなくなった自分に気がつく、そうさ無駄に歳をとりすぎたのさ”(ムッシュ厳しい)・・・

「健康のため吸いすぎに注意しましょう」・・・30年以上も続けてきたこだわりを、いまさら止めては精神衛生上、よろしくない。確固たる強い意志を持って、
私は今日もジャン・ギャバンしてる。・・・(エッ?)

嫌煙者ごめんなさい https://www.innami-factory.co.jp/

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